GOLYAT(ゴリアテ)の話はご存知でしょうか。
ゴリアテは旧約聖書に登場するペリシテ人の巨人兵士で、身長は3メートルほどもあり、57キロの鎧を纏い、持っていた鎗は6.8キロもあったという。ある戦いで羊飼いの少年が投石機で放った石を額に受けて昏倒し、自らの剣で首を刎ねられ絶命してしまった。この故事にちなんで、弱小な者が強大な者を打ち負かす番狂わせの喩えを「ジャイアント・キリング」と呼んでいる。
六甲ビールは創業27年を迎えようとしています。
創業者の中島郁夫がやってきたこと、それは全て自分の手で作り上げること。
現在は息子である中島学率いる精鋭達が全ての業務を担っており、その精神は、若手スタッフにもきちんと受け継がれている。
第一工場は創業当時から稼働しているが、建物も設備も古い。だが自分たちでできることはなんでもやっている。壊れたところを直し、足りないところを造り、不便なところは改良し、現在でもフル稼働だ。
そして、第二工場は中国から設備を導入した。なぜならとても安いから。普通の人は手を出さないのかもしれないが、そこは「なんでも自分達でやる」という精神が根付いてるから、苦労しつつも乗り越えてきた。今では、大量生産にもびくともしない設備となり安定供給している。
今の環境は、古き者だけではなし得ないし、新しき者だけではなし得ない。
古き者と新しき者が融合したからこそできた環境である。
もともとあった業界に参入するということは、そのしきたりや決まりごとなど、面倒なことが多い。
ビール業界もそのひとつではないだろうか。
伝統を守る事も大切だが、伝統に囚われすぎても良くない。
固定概念を破壊して、誰もやっていないなら自分たちが一番乗りでやってやる。
自分の本能のままに行動すれば、俺たちは、誰よりも美味いビールが作れる
「出る杭打たれる」本当にそうだろうか。
では出過ぎた杭はどうなる。出過ぎた杭は打ちにくいのだから、であれば出過ぎてしまえば良い。
美味しいビールを造り続けるのは当たり前の話だが、今の味に甘んじることなく、常に改善改良について思考をめぐらし実行検証し、ブラッシュアップをし続けていく。
常にアンテナを張り巡らせ、他社や他国の美味しいビールに出会うことも忘れていない。
そして「この美味しいビールを自分で造りたい」というチャレンジへ繋がっていく。
ブラッシュアップと、チャレンジが創造し続けるということだ。
気負え!意味は自分こそはと意気込むということ。そんな気持ちでビール造りに挑むのはかっこ悪いでしょうか。
美味しいビールは、美味しいビールを造りたいという気持ち(=情熱)がなければ造れません。
でもボサッとしていたらすぐに燃え尽きてしまうのが情熱。
少しくらい勇み足くらいがちょうどいい。